3層パネルとは
北海道のカラマツ・トドマツの間伐材を原料とし、3積層の表裏と中芯の繊維方向が直行する様に接着されたパネルで、寸法安定性・加工性が良く、構造用合板同等の曲げ強度があります。建築用構造材から家具などの造作材まで用途範囲が広い製品です。
緑川木材株式会社では広葉樹を原料とした三層パネルの特注生産も行っております。針葉樹とは違った表情を持つ広葉樹の3層パネルもまた大変ご好評いただいております。造作材、テーブル天板等様々な用途で用いられています。
3層パネルの特徴
■強さと美しさ
構造体と表面材が3層パネルの特徴です。建築・建具・家具材の多くは大径木を使用しますが、3層パネルはそれを育てる為に間引される間伐材を原料として北海道の森林資源を高付加価値に利用しています。
■「木」のはたらき
木は多孔性であることから五感にやさしい。木を反射した音は耳障りな刺激音を和らげ耳に優しくなります。木を反射した光は目に優しくなります。肌触りが心地よい(木は人間に最も近い材料で肌に合う素材です。)木の香りは人の気持ちをおだやかにする作用があります。多くの新建材は均一で間違いの無いイメージがありますが、逆に自然環境の変化や人の感覚に対応できない部分も持っています。「木」などの自然素材は長い年月の間に味わいを増す優れた素材です。
■「木」の建材としての性能
断熱性・調湿性・防音性にすぐれ、呼吸をしながらシックハウス・アレルギーを緩和するといわれています。3層パネルはこれら「木」本来の力を生かし、さらに構造体と表面材を兼ね備えていますので、施工時の作業が構造部分と表面仕上げ部分を同時に進めることができ手間を省き、工期短縮を計れます。
施工例
ヤニ処理
前工程としてヤニが出ている箇所(ヤニツボ)をカッターナイフで削ります。
パテ処理
フシ穴、ヤニツボ等の表面の凹凸にパテをうめていきます。
仕上げ
パテ処理で埋めた凹凸の表面をワイドベルトサンダーに通し研磨します。最終的に表面に光沢が出るほどの美しい仕上がりになります。
(荒い仕上がりも可能です。)
ご利用の際の留意点
■3層パネルは木材の繊維方向をクロス状に接着しているため湿度の変化による膨張収縮を抑え合っています。その為、寸法変化が小さいのが特徴ですが季節の変動により、「そり」「ねじれ」が生じる場合がございます。単独(扉、移動棚など)でのご使用は避けますようご配慮下さい。
■北海道産針葉樹にはヤニツボが内在する特徴があります。ヤニツボは数グラム程度のマツヤニを包み込んでいます。マツヤニは熱やアルコール、シンナーに溶けやすい性質があります。ヤニツボ内のマツヤニはは限りがありますので、万一表面にマツヤニが溶け出した場合はふき取るなどの対応をお願い致します。
■針葉樹材は比較的柔らかく加工が容易である反面取り扱いに注意が必要です。小さな押し傷は患部に水滴を付けるとある程度復元します。深い傷は木工パテにて補修し乾燥後サンドペーパー(粒度120P)で仕上げてください。